この記事では、前回説明したレバレッジ3倍ETFの1つであるTECLに続いて、半導体セクターに特化したレバレッジ3倍ETFであるSOXLについて説明します。
SOXLの概要
そもそもSOXLって何?という人のために、まずはSOXLの情報についてまとめていきます!
SOXLの正式名称は、”Direction Daily Semiconductor Bull 3X Shares ETF”です!
ICE半導体指数という、半導体セクターに連動するブル型の3倍レバレッジETFとなっています。
ブル型の3倍ETFは、対象とする指数の3倍の動きをすることを目標としており、上がる時は大きく上がり、下がる時は大きく下がるため、ハイリスク・ハイリターンなETFとなっています。
運用会社はDirection Investmentsで、SOXL以外にもTECLやSPXLなど、多数の3倍レバレッジETFを運用している会社となります。
指数 | ICE半導体指数 |
経費率 | 0.95% |
分配金利回り | 0.07% |
経費率が1%近いため、米国ETFの中でもかなり高い部類に入りますが、3倍レバレッジETFということを考えると、平均的な経費率であると思います。
また、分配金はほぼないものと考えた方が良いと思います。
そもそもレバレッジ3倍ETFは株価の上昇を期待したものであるため、分配金によるインカムゲインは期待できません。
SOXLの価格推移
SOXLのチャートは以下のようになっています。
こちらも、TECLと同じように、長期的なスパンで見ると、圧倒的な価格上昇を見せています。
半導体に関しては、レンジ相場(一定の価格帯の中で上昇と下降を繰り返す)期間の後、急激な上昇を見せることで価格が上がっています。
SOXLを買ってみた感想としては、このレンジ相場中に買い増すことが出来れば、その後の急上昇で一気に評価額が増えますが、レンジ相場中は日々の乱高下に付き合うことになるのが大変ですね。
また、レンジ相場中の乱高下を利用して稼いでいる人もいたようなので、この銘柄への投資方針は人によって変わってきそうですね。
SOXLの構成銘柄
SOXLの構成銘柄TOP10は以下のようになります。
普段聞いたことがあるのは、インテルくらいでしょうか。
半導体企業は、直接私達が買い物をすることはほとんどありません。
しかし、普段使っているスマートフォン、パソコン、さらには自動車などの現代の生活に欠かせないものには半導体が必ずと言っていいほど使われています。
これらの製品が現在半導体不足によって納品が遅れるなど、半導体は世界に非常に大きな影響を与えているため、ここからも半導体を使う製品が使われることを考えると、まだまだ伸びる業界だと思われます。
銘柄名 | 構成割合 | ||
1 | NVDA | エヌビディア | 5.51% |
2 | AVGO | ブロードコム | 5.31% |
3 | INTC | インテル | 4.47% |
4 | TXN | テキサス・インスツルメンツ | 3.52% |
5 | QCOM | クアルコム | 3.22% |
6 | AMD | アドバンスド・マイク・デバイシズ | 2.79% |
7 | MRVL | マーベル・テクノロジー・グループ | 2.79% |
8 | ADI | アナログ・デバイセズ | 2.64% |
9 | XLNX | ザイリンクス | 2.62% |
10 | KLAC | KLAテンコール | 2.53% |
SOXLのメリット
少ない資金で大きな利益を狙える
SOXLの最も大きなメリットの1つは3倍のレバレッジをかけているため、少額で大きな値動きがあるため、上昇相場の時の株価上昇率が凄まじいことです。
実際私もSOXLを現在2株だけ持っているのですが、購入から約4ヶ月ほどですでに90%の含み益がでており、評価額が約2倍になっています。(2021年11月21日現在)
これはレンジ相場の中で購入し、その後の急激な上昇を体験することが出来たからです。
購入後はレンジ相場の中で、上昇と下落を繰り返していたので放置していましたが、急激な上昇に乗るとここまで一気に上昇するのはかなり魅力的に感じます。
一方で、レンジ相場中は他の銘柄の方がいいのではないかと思うことが多いので、ホールドが少し難しい銘柄かも知れません。
短期的なトレードにも向いている
先ほどのメリットでお話しした通り、3倍レバレッジETFは値動きが非常に激しいです。
そのため、自分なりの売買基準を決めておけば、長期の運用でなくとも、少しずつお小遣いを稼ぐような運用方法も可能になります。
購入の際には週足RSIを参考として購入するだけで、レンジ相場中のお小遣い稼ぎはできるのではないかと思います。(実際にやったことはありません)
もちろん、RSIという単一の指標のみで購入するため、瞬間的に含み損になることはありますが、SOXLは分かりやすくレンジ相場になりますし、含み損が続くようであればとりあえず放置しておけば、長期的には上がるので、レンジ相場中の短期トレードも少し面白そうだと思っています。
半導体セクターの未来
最後のメリットとしては、SOXLが連動している半導体セクターの未来が明るいということです。
半導体が無くなる=スマートフォンやパソコンが無くなるということなので、正直そんな未来は想像できません。
もちろん、半導体という一部のセクターに偏った投資になるので、TECLと比較するとリスクは高くなります。
SOXLのデメリット
レバレッジのデメリット
レバレッジをかけたETFである以上、上がる時は大きく上がりますが、下がる時も大きく下がります。
生半可な気持ちで資産の大部分を投入してしまうと、後悔の念にかられてしまうかも知れないので、覚悟を持って投資するか、最初はポートフォリオの一部(まずは1株とか)から購入することをお勧めします。
また、レバレッジのデメリットとして良く話題に上がるのが、投資期間が長くなるほど指数と乖離するため、レンジ相場に弱いということです。
これは、おっしゃる通りなのですが、レバレッジをかける指数を間違えなければ、現物(指数そのもののインデックス)よりも上昇していくと考えているため、リスクをとってでも、早く資産を増やしたいという方には、些細な問題かも知れません。
また、SOXLはレンジ相場が多いのが気になりますが、その後の急上昇でレンジ相場の懸念点を打ち消しているというような状況です。
レバレッジETFそのものに対するリスク
レバレッジETFは、市場への影響も大きく、投資家にとっての影響も大きいため、日本でも注意喚起が行われるなど、少し不穏な動きを見せることがあります。
ただ、SOXLを含むレバレッジETFが圧倒的なリターンを出しているという事実もあるため、簡単に無くなることはないと思います。
それでも、実際に倍率変更になったことや、上場廃止になったETFもあるようなので、レバレッジETFに投資する方はしっかりと情報にアンテナを張っておいた方が、良さそうですね!
まとめ
ここまで、SOXLの概要、メリット、デメリットについてお話しさせていただきました。
私個人の意見としては、これらの内容を踏まえた上で、SOXLも少し購入していますが、この銘柄に関しては購入タイミングを考えた上で、購入しなければいけないと思っています。
みなさんも是非、ポートフォリオの一部に加えることを考えてみてはいかがでしょうか!
ここまで、読んでいただき本当にありがとうございます。
投資は自己責任で、楽しみましょう!
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